この記事では、リンゴ酢を飲んでからだの中からシミに働きかけて、
消してゆくメカニズムと方法をお伝えしていきます。
リンゴ酢でシミを消す方法には、皮膚に直接塗布する方法もあるのですが、
2つの理由で、今回は飲む方法を取りあげました。
製薬会社のホームページの説明によれば、今のところ肌に塗布して
シミやそばかすを確実に消す薬は、残念ながらまだ完成には至って
いないそうなんですね。
なので、リンゴ酢でも肌からシミに働きかけることはかなり難しい
のではないでしょうか。
もう一つの理由は、実は、わたしは体臭を和らげるために
3年くらいリンゴ酢を飲んでいますが、体臭は納得できる程度に
改善しているんですね。
なので、シミについてもリンゴ酢の潜在能力は、はからだの中から
働きかけるほうが力を発揮できると考えられるからです。
幸い、わたしには気になるシミはないので、効果を確認することはできませんが、
リンゴ酢でシミを消すことは充分期待できることなので、そのメカニズムと方法を
お伝えしていきますね。
リンゴ酢を飲んでシミを消すメカニズムは?
シミの正体は
紫外線を浴びると肌は紫外線からのダメージを防ぐために、肌の奥のほうにあるメラノサイト細胞によってメラニンという色素が生成されますが、このメラニンがシミのもとなんです。
リンゴ酢を飲んでシミを消すメカニズムは、リンゴ酢の成分が直接シミに
働きかけるわけではありません。
メカニズムをざっくり説明すると、肌の『ターンオーバー』が正常に働くように、
リンゴ酢の力によってからだの状態を整えるというのが概要になります。
ターンオーバーとは
肌は毎日新しく生まれ変わっています。肌の一番下の基底層で新しく生まれた細胞は分裂しながら肌の表面に押し上げられ、やがて肌の表面から角質となって剥がれ落ちていくという形で、新陳代謝を繰り返しています。
なので、メラニンもやがて新陳代謝によって、角質と一緒に剝がれ落ちていきます。このような肌の新陳代謝のことを『ターンオーバー』といい、約28日かけて新しい細胞に生まれ代わっていきます。
肌のターンオーバーが正常な状態であれば、シミは28日で自然に消えていく
はずなんです。
つまり、肌の『ターンオーバー』を正常に戻すことでシミを消すことが
期待できるんですね。
そして、ターンオーバーの正常化は、次の2つのメカニズムによって
遂行されます。
1、肌の新陳代謝を活性化する
2、活性酸素を除去する
では、それぞれ詳しく解説していきますね。
1、肌の新陳代謝を活性化する
シミを消すためには、ターンオーバーが遅れてメラニンの排出が
滞らないように、新陳代謝がスムーズに行われている必要があります。
ところが、からだが疲れていたり、ストレスが溜まって新陳代謝の活動が
低下すると、本来はがれ落ちるはずのメラニンが滞ってシミのまま残って
しまいます。
そこで、リンゴ酢に含まれる「クエン酸」や「リンゴ酸」という有機酸の作用で、
からだの疲労・ストレスの回復を早めることで、シミを消すことができるんです。
クエン酸
クエン酸はわたしたちが生活するためのエネルギーを作り出す『クエン酸回路』の
中心的な成分で、疲労回復やストレス解消に不可欠です。
クエン酸回路とは
わたしたちは食べた物をエネルギーに換えて生きていますが、このエネルギーに変換するシステムをクエン酸回路と呼びます。
リンゴ酸
リンゴ酸もクエン酸回路の構成成分の一つで、クエン酸と同じように
疲労・ストレスを軽減する働きがあります。
2、活性酸素を除去する
肌の基底層でシミの元になるメラニンが生成されるのは紫外線が直接働き
かけるわけではなく、紫外線に刺激された活性酸素がメラニンの生成を
促がすんです。
なので、ビタミンCの抗酸化作用によって活性酸素を除去すれば、
メラニンの生成が抑えられるわけです。
ところが、残念ながら、リンゴ酢に限らずお酢にはビタミンCはほとんど
含まれていません。
しかし、お酢に含まれるクエン酸には、ビタミンCを破壊する酵素の働きを
抑え、ビタミンCの吸収を促進する作用があるんですね。
なので、ビタミンCを多く含んだ食品を一緒に摂ることで、ビタミンCを
効率的に体に取り込むことができるんです。
ただし、ビタミンCを摂り過ぎると、下痢、吐き気、胃けいれんを起こす
ことがあります。
また、ビタミンCは本来、からだの活性酸素を取り除く作用があるのですが、
酸素不足の下では、ビタミンCは鉄イオンと結びついて活性酸素を大量に
生み出してしまうそうです。
酸素不足の下とは
からだの組織に血液が充分供給されない虚血状態のこと。一般的には貧血の状態。
なので、サプリメントなどでビタミンCを摂り過ぎることには慎重にして
くださいね。
リンゴ酢の飲み方は?
リンゴ酢は薬ではないので、決まった飲み方はありません。
一般に、お酢はからだに良い調味料ですが、一度に大量に摂るのは胃腸に
刺激が強すぎます。
なので、一日に飲む量は大さじ1~2杯(15ml~30ml)で、4~5倍に薄めて
飲んでくださいね。
お酢を使った料理を普通に食べている方なら、胃腸を荒らす心配のない
量です。
なお、お酢の成分は熱に強いという特徴があるので、お湯で薄めても
大丈夫ですよ。
リンゴ酢以外のお酢ではだめなの?
お酢には米酢や穀物酢、黒酢などがありますが、リンゴ酢以外のお酢でも
シミ消しの効果が期待できないわけではありません。
でも、含まれる栄養価と飲むときの風味の点で、やはりリンゴ酢が優れて
います。
リンゴ酢の栄養価
リンゴ酢には、他のお酢に比べて「カリウム」と「ビタミンB12」が
多く含まれています。
カリウムは、ナトリウムの排泄を促がして血圧を下げたり、利尿作用によって
むくみを改善する働きがあります。
また、ビタミンB12は、赤血球を作る働きがあるので貧血を予防する効果が期待
できるんです。
なお、カロリーが米酢や黒酢の半分くらいなので、ヘルシーなお酢なんですね。
リンゴ酢の風味
まずいお酢を我慢して飲むのでは続かないですよね。
実は、お酢の中からリンゴ酢を選んだ一番の理由はリンゴ酢のフルーティーな
香りとソフトな口当たりだといってもいいかもしれません。
セルフケアでは消せないシミとは?
シミの原因は紫外線の浴びすぎによることが多いですが、他にもそばかす、
ニキビ跡、かぶれや湿疹の跡、また女性ホルモンに関係した肝斑(かんぱん)
などがあります。
ほとんどのシミに、リンゴ酢でのシミ消しの効果は期待できますが、まれに
シミの原因に重大な病気が隠れていることがあるんですね。
隠れた病気の兆候であるシミの特徴には、短期間のうちに大きくなってきたり、
盛り上がってきたり、痛みやかゆみがあることが多いです。
もし、シミにそんな状態が現れるようでしたら、セルフケアの前にお医者に
相談してみることをお勧めしますね。
シミを消すための最新治療とは?
薬会社のホームページによれば、今のところ、外用薬の治療でシミを
完全に消すことはできないそうです。
しかし、根気が必要ですが、薄く目立たなくすることは外用薬を使った
セルフケアでできるようです。
どうしても完全に消したい場合はケミカルピーリングやレーザー治療、
トーニング治療などの方法がありますが、皮膚科や美容クリニックでの
処置になります。
ただ、シミよっては最新治療を施すと悪化する場合もあるようなので、
慎重に選んでくださいね。
また、治療によっては、長期間にわたるとてもデリケートなアフターケアを
続けざるをえない場合もあると聞いていますよ。
まとめ
リンゴ酢でシミを消すことが期待できるのですが、皮膚に直接塗ってシミに
働きかける方法もあるのですが、今回は飲んでからだの中からシミに
働きかけるメカニズムと飲み方をお伝えしました。
つまり、リンゴ酢は、次の2つのメカニズムでシミを消していきます。
(クリックすると本文に飛びます)
1、肌の新陳代謝を活性化する
2、活性酸素を除去する
リンゴ酢は、毎日、大さじ1~2杯(15ml~30ml)を4~5倍に薄めて
飲んでください。
なお、一般的に、お酢には疲労回復や腸内環境を整えるなどの作用が
認められています。
お酢の中でも、栄養価が高く、フルーティーな風味のリンゴ酢ですから、
健康を維持するためにも、試してみることをおススメします。。
リンゴ酢で体臭を和らげることが期待できる!その理由と方法を伝授
【参考資料】
・ビタミンC:厚生労働省eJIM
・ビタミンC:健達ネット
・シミ:一般社団法人 日本整形外科学会
・シミの原因:くすりと健康の情報局(第一三共ヘルスケア)
・V運動の基礎科学:厚生労働省
・クエン酸:Wikipedia
・リンゴ酸:Wikipedia
・虚血:難病情報センター