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リンゴ酢で体臭を和らげることが期待できる!その理由と方法を伝授

ワキ臭を気にする女性の写真

by photo AC

わたしの体臭は、ワキ臭もあるので、皮膚科を受診したり、薬局で治療薬を
購入するなど、学生時代から続いている悩みなんです。

でも、結局は治すことができませんでしたから、ニンニクやニラなどの
ニオイの強い食材を食べないようにしたり、脇の汗はひんぱんに拭うように
して対処していました。

ところが、3年前のこと、リンゴ酢で体臭が和らげられる、と聞いたのが
きっかけでリンゴ酢を飲み始めたんですね。

もともと、何をやっても治せなかった体臭なので「治す」ではなく、
「和らげる」の言葉に可能性を感じたからです。

そのとき以来、リンゴ酢を飲んでいますが、体臭のためというより、むしろ、
良好なお通じを続けたいからなのかもしれません。

しかし、電車やバスに乗ったときなどに、体臭で周囲の人を気にすることが
少なくなっただけでも気分は晴れやかです。

なので、今回は、リンゴ酢で体臭が和らげられる理由をお知らせするとともに、
飲み方もお伝えしていきますね。

リンゴ酢で体臭を和らげることが期待できるのはなぜ?

グラスに注いだリンゴ酢の写真

腸の機能が低下すると、腸のぜん動運動が弱まって、ニオイ物質が腸内に
とどまる時間が長くなり、増え続けてしまいます。

ニオイ物質とは

食べたものによって様々なニオイ物質が生成されますが、ニオイ物質としてよく知られているのはたんぱく質や動物性の脂を食べたときに腸内の悪玉菌によって作られるスカトールやインドールなどがあります。

参考資料:<連載> 今日から始める“ 腸” 寿生活Q&A(朝日新聞)

また、普通なら、ニオイ物質は腸から吸収されて肝臓に運ばれて、分解される
のですが、もし肝臓の機能が悪くなると分解が間に合わず、血液に運ばれて
体内をめぐってしまうんですね。

そうなると、血管を通して皮膚から滲みだして体臭になったり、肺に届けば、
吐く息に溶け込んで口臭になります。

腸や肝臓は、病気以外でも、ストレスや疲れが蓄積すると機能が低下しやすい
デリケートな臓器ですから、体臭とは密接な関係があるんですね。

一方、リンゴ酢には、疲労回復やストレスの緩和、腸内環境を整えるなどの
働きがあります。

なので、リンゴ酢の働きで腸や肝臓の低下した機能を正常な状態にもどして、
体臭を和らげる効果が期待できるんです。

体臭を和らげるためのリンゴ酢の成分は?

グラスに氷とリンゴ酢が入った写真

腸や肝臓を活性化させて体臭を和らげるためにリンゴ酢をおすすめしていますが、
実は、リンゴ酢以外のお酢でも有効性に大きな違いありません。

ただ、お酢の中でも、リンゴ酢のフルーティーな香りとマイルドな口当たりのため、
続けやすいんですね。

お酢には主成分である酢酸のほかにも、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸が
含まれていて、これらの有機酸の働きによって体臭を和らげるように作用
します。

米酢や穀物酢にもリンゴ酸が含まれるのはなぜ?

リンゴ酸はリンゴジュースから見つかったために、その名前が付けられたので、リンゴ酢以外のお酢にも含まれています。
有機酸とは

酸性の有機化合物の総称です。鉱物から得られる酸である無機酸に対して、動物や植物から得られる酸を有機酸と呼んでいます。

参考資料:有機酸(日本大百科全書)

では、お酢に含まれるクエン酸、酢酸、リンゴ酸などの有機酸と
体臭とのかかわりを紹介しますね。

クエン酸

クエン酸は『クエン酸回路』の構成成分でもあり、からだの疲労回復に有効な
ため、腸や肝臓を活性化して体臭を軽減することが期待できます。

クエン酸回路とは

人が生命を維持して生活していくためには、食べたものをエネルギーに換えなければなりませんが、このエネルギーに変換するシステムを『クエン酸回路』と呼びます。

なお、クエン酸は肝機能低下による疲労臭を低減させる効果があると
いわれていますが、過剰に摂りすぎると腹痛や喉の痛みが起こるようなので、
サプリメントなどで摂取するのはおすすめしません。

酢酸

お酢の主成分である酢酸は、腸内でニオイ物質をつくる悪玉菌の増殖を
抑えて、体臭を和らげる働きがあります。

また、エネルギーを作り出す『クエン酸回路』の働きを活発にするため、
疲労回復やストレスの緩和が見込めます。

リンゴ酸

リンゴ酸もクエン酸のように『クエン酸回路』の構成成分の一つですから、
疲労回復を早めてくれます。

また、爽快感のある酸味を持つため、飲料や食品の酸味料として用いられ、
スポーツ選手などにサプリメントとして利用されています。

ただ、過剰摂取により口の中に炎症を引き起こす可能性があるようなので、
サプリメントなどで摂るのは控えましょう。

お酢の中でも、リンゴ酢を選んだのはなぜ?

リンゴととリンゴ酢の写真

穀物酢、米酢、黒酢、ワインビネガーなど、それぞれに特徴のある香りと
味のあるお酢ですが、飲みやすさという点ではリンゴ酢が一番でしょう。

お酢の喉(のど)にツーンとくる刺激が少なく、フルーティーな香りと
マイルドな口当たりは、やはり、リンゴ酢がおすすめです。

また、主なお酢の栄養成分を比較したのが下表ですが、特に、リンゴ酢の
カロリー、カリウム、ビタミンB12の含有量に特徴があります。

カロリー:黒酢や米酢の半分ほどなので、ヘルシーなお酢といえます。

・ビタミンB12:ほかのお酢の3倍もの含有量です。ビタミンB12は神経および
血液細胞を健康に保つ成分ですが、欠乏すると疲労、体力低下などを
引き起こします。

・カリウム:体内のナトリウムを排出する働きがあるので、血圧を下げる
効果があります。

栄養素 リンゴ酢 穀物酢 米酢 黒酢 ワインビネガー
エネルギー /Kcal 26 25 46 54 22
水分 /g 92.6 93.3 87.9 85.7 93.7
タンパク質 /g 0.1 0.1 0.2 1.0 0.1
炭水化物 /g 2.4 2.4 7.4 9.0 1.2
ナトリウム /mg 18 6 12 10 4
カリウム /mg 59 4 16 47 22
カルシウム /mg 4 2 2 5 3
マグネシウム /mg 4 1 6 21 2
リン /mg 6 2 15 52 8
鉄 /mg 0.2 - 0.1 0.2 0.2
亜鉛 /mg 0.1 0.1 0.2 0.3 -
ビタミンB1  /mg 0 0.01 0.01 0.02 -
ビタミンB2 /mg 0.01 0.01 0.01 0.01 -
ナイアシン /mg 0.1 0.1 0.3 0.6 -
ビタミンB6  /mg 0.01 0.01 0.02 0.06 -
ビタミンB12  /mg 0.3 0.1 0.1 0.1 0.1
パントテン酸 /mg 0.06 0 0.08 0.07 0.08
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)(文部科学省)

おすすめのリンゴ酢は?

純リンゴ酢500㎖ビンの写真

リンゴ酢を買いにスーパーに行くと種類の多さに戸惑ってしまいますが、
選んでほしいリンゴ酢は「純リンゴ酢で醸造酢」一択です。

お酢には、「醸造酢」と「合成酢」の2種類があります。

また、リンゴ酢にも、「リンゴ酢」と「純リンゴ酢」があるんです。

なので、それぞれの違いを解説しますね。

「醸造酢」と「合成酢」

クエン酸やリンゴ酸などの体臭にかかわる有機酸は、醸造酢に多く
含まれています。

合成酢は酸味料、甘味料、食塩などを加えて、風味が調整されたお酢です。

なので、できるだけ醸造酢を選んでくださいね。

「リンゴ酢」と「純リンゴ酢」

リンゴ酢にはリンゴ果汁のみで作られた「純リンゴ酢」とリンゴ果汁に
醸造アルコールを加えた「リンゴ酢」があります。

同じ量のリンゴ酢ならば、純リンゴ酢のほうがミネラルの豊富なりんご果汁の量が
多いです。

ちなみに、「純リンゴ酢で醸造酢」でも、何種類もあって、それぞれの
風味が違いますから、いろいろ飲み比べて、好みのものを探してみてくださいね。

値段は、500mlビンで500円くらいです。

ラベルに記載のある「酸度」とは?

純リンゴ酢のラベルの写真

お酢のラベルに「酸度」という記載があるんですが、何を表わしているのか
気になっていたので調べてみました。

「mizkan お客様相談センター」の質問の中に答えが見つかりましたから、
引用させていただきました。

お酢のラベルに記載してある酸度とは

お酢の主な成分は酢酸ですが他にグルコン酸、クエン酸等の各種有機酸が含まれています。酸度は、これらの全ての酸を酢酸に換算し、お酢に含まれる酸の割合を表わしたものです。

酸度とは、すっぱさの強さを表わしたものではないんですね。

なお、酸度は日本農林規格によって決められていて、リンゴ酢では4.5%以上
である必要があるそうです。

リンゴ酢の飲み方は?

グラスの純リンゴ酢と計量さじの写真

リンゴ酢は薬ではないので、量や飲み方に決まりはありません。

お酢を使った料理を普通に食べている方なら、これからお知らせする
方法で大丈夫です。

一日に飲む量は?

お酢は調味料ですが、多量に飲んだり、そのままでは口や胃に刺激が
強すぎるので、一日に飲む量は大さじ1~2杯(15ml~30ml)で、
4~5倍に薄めてください。

なお、お酢は歯のエナメル質を溶かしてしまう、といわれることがあるんです
が、この程度の量であれば唾液が中和してくれるので大丈夫だそうです。

また、慣れるまでは、もっと薄めてもいいのですが、せっかくのリンゴ酢の
風味が水っぽくならない程度にしてくださいね。

いつ飲んだらいい?

空腹時に飲むのは、薄めていても刺激が強いので避けた方がいいようです。

朝食の後に飲むのが口の中も気分も爽やかになるので良いのですが、
朝は落ち着かないので夕食後にゆっくりと飲みたいですね。

つまり、リンゴ酢のフルーティーな香りと味を楽しみながら、ゆっくり
飲むのが長続きさせる秘訣ですから、やはり夕飯後がおすすめです。

何で薄めたらいい?

お酢は、加熱しても栄養成分が変化しないという特徴があるので、お水でも
お湯でもOK!ですが、冷たくしたほうがすっきりした味わいがあります。

リンゴ酢を飲んで3年の経過報告

体臭が和らいだ女性の写真

by photo AC

夕飯が終わると、無意識にリンゴ酢を冷蔵庫から出して、いつもの
グラスに注いで飲んでいます。

今では、なぜリンゴ酢を飲んでいるのかさえ考えないくらい習慣に
なっています。

では、さっそく経過報告をしますね。

体臭の変化は?

まず、お伝えしておかなければならないのは、体臭が完全に治ったわけではない、
ということです。

自分のニオイは自分にはよく分からないですし、人に聞くのも気が引けるので、
体臭がどのくらい改善したのかははっきりとは分かりません。

でも、あれほど周囲の人の反応が気になって、何事にも集中できないことが
多かったのに、今では体臭を気にすることなく生活していることに気が付い
たりしています。

また、友人たちとの会話でも体臭を気にすることなく、話題に集中して
いる自分に気がついて、嬉しくなることもあるんです。

ワキ臭の変化は?

ワキ臭や頭皮臭、足臭、加齢臭などは、その原因ははっきり分かっています。

つまり、汗腺から出る汗や皮脂腺から出る皮脂が皮膚についている雑菌に
よって酸化されたり、分解されて発生するニオイ物質による匂いなんですね。

なので、人によって、汗の成分に違いがあるため、匂いがきつかったり、
弱かったり、いろいろなんです。

では、わたしのワキ臭はどうかというと、匂いが解消したわけではありません
が、確かに和らいできたようです。

具体的には、Tシャツの脇の黄ばみが洗濯しても残っていたのですが、
今では、黄ばむこと自体が無くなったんです。

なお、余計なお世話になりますが・・・

わたしの場合、お医者の薬でも市販の薬でも、必ず脇の下がかぶれて強い
かゆみが出るので、すべて途中で挫折してしまっています。

手術という方法もあるのですが、一時的には完治しても数年後に再発したり、
予期しない後遺症で苦しむこともあるようなんですね。

歳を重ねてくると思春期と違って、人の姿も匂いも、みんな違って当りまえと
いう考え方が身についてきます。

なので、長年体臭と付き合ってきたわたしからお願いしたいことは、体臭を
気にし過ぎて危険性のある治療法をあわてて受けることのないようにしてくださいね。

体調の変化は?

実は、リンゴ酢を飲み始めたのをきっかけに、朝食抜きの習慣を改めて、
朝食を食べるようにしたんです。

確かに、朝のお通じはよくなったのですが、その理由が朝食なのか、
リンゴ酢のおかげなのか、はっきりしません。

どちらにしても、朝食を食べて、リンゴ酢を飲めばお通じがよくなるのは
確認できましたから、これからも、朝食もリンゴ酢も続けますよ。

そもそも『匂い(におい)』とは?

嗅覚の鋭い犬の写真

わたしたちが暮らしている世の中で、匂いのない所を見つけることは不可能
なくらい、匂いはありふれたものですよね。

でも、この空間に存在する匂い物質は驚くくらい少量なんです。

どのくらい少量なのかというと、たとえば、足の裏の匂いはイソ吉草酸という
物質なのですが、その物質を一滴東京ドームの真ん中に垂らしただけで、
ドーム中が足の匂いで充満するというくらい薄めても匂うそうです。

そのくらい匂い物質の拡散力は強力で、同時に、わたしたちの嗅覚(きゅうかく)は
想像以上に敏感なんですね。

そんな匂い物質は化学反応でも生成されますが、ほとんどの場合は植物や
動物の代謝によって発生する代謝物質だそうです。

代謝とは

生命を維持するために、外から摂り入れた物質が体内で行われる合成または化学反応のことで、新陳代謝の略称です。

参考資料:代謝(Wikipedia)
代謝産物とは

生体内の代謝によって生成される物質です。

また、代謝は生物によって違いますから、代謝物質である匂い物質も
生物によって異なります。

たとえば、代謝は人間と犬では違いますから、代謝物質である匂いも
人間と犬ではまったく違うんですね。

なので、人が他人の体臭に気が付かないのは同じ代謝だからですが、病気などで
代謝が変化すると匂いも変わってきますから、他人の体臭に違和感を感じる
ようになるわけです。

このように、わたしたちの極めて微妙な体臭の変化でも、驚くほど敏感な
嗅覚を持っている人間ですから、体臭を完全に解消することはとても難しい
ことなんですね。

なので、あまりに体臭にこだわり過ぎて、リスクの高い手術や治療に
踏み切るのは、慎重になってくださいね。

参考資料:においの科学のウソ・ホント(東原和成著・生物化学研究室・東京大学)

まとめ

若いときから体臭で悩んできた経験から、体臭を完治するのは本当に難しい
のは分かっています。

なので、この記事では、体臭を「治す」のではなく、「和らげる」ことが
期待できる方法をお伝えしました。

体臭は、腸や肝臓の機能が低下することによって強くなります。

なので、リンゴ酢の働きで腸や肝臓の働きを活性化して、体臭を和らげる
わけなんですね。

その方法は簡単で、大さじ1~2杯の「純リンゴ酢」を毎日飲むだけです。

昔から「お酢はからだに良い」と言われていますね。

もし、興味を持たれましたら、リンゴ酢の香りと味を試してみてくださいね。

関連する記事

リンゴ酢を飲んでシミを消すことが期待できる!そのメカニズムと方法を伝授

【参考資料】
・腸活コラム:健栄製薬
・有機酸:日本大百科全書
・クエン酸:Wikipedia
・リンゴ酸:Wikipedia
・代謝:Wikipedia
・<連載> 今日から始める“ 腸” 寿生活Q&A(朝日新聞)
・厚生労働省eJIM 
・e-ヘルスネット(厚生労働省)
・日本食品標準成分表2015年版(七訂)(文部科学省)
・mizkan お客様相談センター (ミツカン・ホールディングス)
・においの科学のウソ・ホント(東原和成・生物化学研究室・東京大学)

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