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つくしを食べる地域ってどこ?人気なのはどんな料理?

つくしの群生

「芽吹きの春は、山菜や菜の花、蕗(ふき)など旬の食材が勢ぞろい。
なかでもつくしは欠かせない一品。」と言うのはつくしを食べる地域の
方たちです。

つくしを食べたことのないわたしは「えー、つくしって食べれるの?」と
思わず言ってしまいましたが、あなたは食べたことありますか?

つくしは春になると一番早く地表に顔を出す可愛い植物なんですが、
食べられる山菜として眺めたことはありませんでした。

なので、つくしを食べる習慣のある地域はどこなのか、そしてどんな料理で
いただいているのか、興味がふつふつと湧いてきましたよ。

そこで、今回はつくしが食べられている地域と食べる習慣のない地域がある
理由とその分布、そして人気のあるつくし料理を調べましたから紹介しますね。

 

つくしを食べる地域と食べない地域の分布

つくしを食べる地域の分布

つくしを食べたことがあるという人は全人口の約6割だそうです。

そして、つくしを過半数の人が食べるという県は、日本を大ざっぱに
西と東に分けたとき、ほとんど西側に属しています。

食べるという県の最も東は新潟、長野、埼玉、東京で、これより東側
の東北地方や北海道では過半数の人が食べないという県ばかりなんです。

そして、過半数の人が食べたことがあるという県は食べない県より
も断然多いですね。

出典:ウェザーニュース ( 2019/04/21)

わたしは現在東京に住んでいるんですが、子供のころは静岡県で暮らして
いたのに、どちらも食べる地域でありながら食べたことがないんです。

静岡県にいたころは、春の山菜のタラの芽、のびる、わらび、せりなどを
よく採りに行って、天ぷらや酢味噌や煮物にして食べた記憶があるのに、
つくしを食べた記憶はないんです。

食べる地域でも、あくまでも過半数の人が食べているということなので、
わたしのような事例もいくらでもあるんですね。

「Yahoo!知恵袋」や「教えて!Goo」などのQ&Aサイトを見ていくと
つくしを食べる県でも食べたことがない人ってやはり結構いるようです。

また、食べる県の広島、愛媛、京都では春先の一時期にスーパーで
売られていたり、福岡ではスーパーでは見ないけれど野菜販売所で
売られているようですが、そんな光景は食べない県ではまず見かけない
ようですね。

 

食べる地域と食べない地域があるのはなぜ?

つくしきんぴら

つくしのきんぴら

食べる地域と食べない地域があるのには、どんな理由があるんでしょうか。

気候、土壌、地域の好み、調理の難易度など考えられる6つの要因をあげて
分析してみました。

結論を先に言いますと、実はこれだという納得できる理由は見つかりません
でした。

もし、明確な理由をご存知でしたらお知らせいただけると嬉しいです。

 

①気候や土壌がつくしの生育に適さない地域がある?

つくし(つくしはスギナの胞子茎のことです)の胞子が発芽する条件を
調査した資料があるので引用させていただきました。

・温度範囲は15~30℃、最適温度は20℃

・土壌培地はph5.3~7.2で発芽が良好

・土壌の水分はpf2.7以下で発芽が可能だが、土壌水分が高いことが必要

引用:雑草研究「スギナ胞子の発芽および前葉体の形成条件」41巻 日本雑草学会

このような条件は春先であれば、国内のどの地域でも成り立つのでは
ないでしょうか。

土壌水分の多少は地域の違いではなく、生育する立地条件の違いなのだと
考えられるんですね。

ただ、東北地方や北海道に食べない人が多いのは、つくしの生育に適し
た気候の期間が短いからでしょうか?

 

②つくしの味や風味を好まない地域がある?

個人の好みはさまざまなので、この条件を当てはめることには無理が
あるようですね。

 

③つくしを食用にするのは貧乏だから?

採集したつくし

「私の母は戦時中生まれで、あまり裕福な家庭ではなかったので、食べて
いたのかもしれません。」とおっしゃっていた方がいました。
(Yahoo!知恵袋に投稿されていました)

でも、通販で販売されているつくしの値段は決して安くはなく、今では
高級品です。

つくしを食べるのは他の山菜と同じように、春の味覚を楽しむため
なので、貧乏だから食べるわけではない気がしますよ。

 

④つくしより美味しい山菜がほかにあるから?

わたし個人の場合ですが、子供のころはワラビやのびるなどの山菜を
近くの野山で採ることができたので、つくしを食べる山菜としてみたことは
ありませんでした。

しかし、つくしが美味しいことを知っていれば採って食べたかもしれません
が、あまり美味しくないのかもしれませんね。

とはいっても、ほかの山菜についても旬の味覚を楽しむものなので、
とても美味しい食材というわけではない気がしますよ。

 

⑤話題にならないから食べない?

この意見もYahoo!知恵袋に投稿されていたんですが、食べる地域
から食べない地域(北海道)に移り住んでから食べなくなったという
方がいました。

つくし料理が話題にならないので、つくしを採って料理することが
楽しくなくなったようなんです。

確かに、話題性があるかどうかは多少関係しているのかもしれませんね。

 

⑥つくしの調理には手間ひまがかかるから?

食べない地域の人は面倒くさがり屋で根気がない、なんていうのは
ちょっと失礼ですよね。

 

つくしを使った人気料理

つくし卵とじ

つくしの卵とじ

つくしを使った料理には定番のようものがあるのでしょうか?

「Yahoo!知恵袋」と「教えて!Goo」のつくしに関する投稿を見ていて、
確かに人気の定番料理があることが分かりました。

つくしの3大人気料理

第1位 卵とじ

第2位 佃煮

第3位 天ぷら


「クックパッド」でもつくし料理の上位3位のレシピは卵とじ、佃煮、

天ぷらでしたから3大人気料理といえますね。

特に、卵とじは全ての地域で必ず食べられている料理ななので、つくし料理
では卵とじを抜きにしては語れないようです。

なお、この3大人気料理のほかにはこんな料理がありましたよ。

きんぴら、濃い目の味付けにして巻き寿司の具、茶碗蒸し、お吸い
物、炊き込みご飯、お味噌汁、焼いて(醤油味)、ずけ(わさび
醬油)、おひたし 油であげて(砂糖をまぶす)、バター醬油炒め、
酢の物、和え物(胡麻や酢醬油やマヨネーズ)、パスタの具、
飾り(煮物の上にもったいつけて2~3本)・・・

わたしはつくしを食べたことがないので、つくし料理については多くを
語れないんですが、調べている中でなるほどと思ったことを一つだけ
言わせてくださいね。

つくしの頭は苦みがあるからといって取り除いてしまうことが
あるようなんですが、そうするとせっかくのつくし料理が一体何の料理
なのか分からなくなってしまい、もったいないそうですよ。

つくしの頭の苦さはつくしの美味しさでもあるようなんですね。

 

つくしは下処理が必須!

つくしの灰汁抜き

つくしの灰汁抜き

つくしの下処理は、天ぷら以外の料理では必須の作業になりますから、
もっとも簡単な方法をご紹介しますね。

つくしはアクの強い山菜ですし、また、つくしに含まれるアルカロイド
という毒性のある成分は加熱することで活性を無くすことができます
から、下処理は必須ですよ。

採ってきたら、まずつくしの袴(はかま)を取り除いでください。

つくしの袴(はかま)とは

袴とは、つくしの節の所に付いている、すそがギザギザのミニスカートの
ような部分のことです。


袴を取り除くのは根気のいる面倒な作業ですが、袴を残すと食べたとき

に口に残って、せっかくのつくし料理が台無しになってしまうんですね。

袴を取り除いたら、灰汁抜き(あくぬき)をしてくださいね。

【つくしの下処理(灰汁抜き)】

①はかまを取り除く

②熱湯で2~3分茹でる(量により調整してね)

③水にさらす(流水なら10~15分)

 

 

つくしの旬と採集方法

つくしの群生

つくしを食べたことがないけど、試しに食べてみたいというあなたに
つくしをとることができる時期と採集方法をお伝えしますね。

 

つくしが生える時期は?

2月下旬~4月上旬がつくしの旬の時期になります。

実は、この時期の間につくしは2回生えてくるんですが、食べて美味しい
つくしは3月下旬~4月上旬に生えてくる2回目が狙い目です。

2回目はちょうど桜が開花する頃と重なることが多いようです。

 

つくしが生えている場所は?

河川の土手、田畑のあぜ道、野原などによく生えるんですが、地下茎で
増殖するので群生していることが多いです。

安全に採集するために、次の3つのことに注意してくださいね。

【安全に採集するための注意点】

・動物の排泄物の及ばない場所で採集しましょう。

・夢中で採っていると土手などから転落する恐れがあります。

・春先は蛇などと遭遇する確率も上がります。

 

美味しいつくしは?

採集したつくし

長さは10cmくらいで太くて、手でつまんだときに弾力があるものが
美味しいつくしで、スカスカのものは成長し過ぎですね。

また、つくしの穂先は開く前のものでも開いたものでも、下処理して
しまうと大差はないようです。

つくしの成長は早く、一日に3~4㎝くらい伸びるので翌日同じ場所に
行くと再び採集できますよ。

 

つくしの採り方

つくしの根元のほうをつまんでゆっくりと引き抜くと、途中で切れないで
採ることができるようです。

 

つくしの保管方法

常温の場合は、採った日に下処理をしておけば翌日までシャキッと
した状態で調理することができます。

下処理のあと冷蔵庫で保管すれば2~3日は大丈夫です。

下処理後冷凍すれば、長期に保管できるのですが、賞味期限は
1か月くらいでしょうか。

つくしをよく食べている地域では、春だけではなく、下処理のあと
天日干しにしておいてお正月料理に使ったりしているようですね。

 

まとめ

つくしを食べる地域というのは関東、甲信地方より西側に位置する県が
ほとんどで、東北地方、北海道ではあまり食べられていません。

なぜ、食べる地域と食べない地域が分かれているのか探ってみま
したが、残念ながら明確な理由は分かりませんでした。

また、つくしを使った人気の料理は卵とじが断然トップで、佃煮
天ぷらの順になっていて、クックパッドでも上位の3つレシピに含まれて
いました。

このように、卵とじが一番人気なのはつくしが油や卵との相性がとても
いい食材だということなんですね。

また、卵とじ、佃煮、天ぷらの3つの料理は食べない地域でも、つくしを
食べている人のあいだでは人気料理のトップ3でしたよ。

もし、あなたが試しにつくしを食べてみたいとおもったなら、まずは
卵とじからいただいてみたらいかがでしょう。

わたしは山菜のタラの芽とふきのとうの天ぷらが好きなので、次のつくしの
旬には天ぷらにして食べ比べたいと思っています。

 

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