キンカンって鶏(にわとり)のどこの部分なのか、ズバリ答えられる人は
少ないのではないでしょうか?
ざっと60年くらい昔、わたしが子供の頃の田舎では、高価で栄養豊富な卵を
食べるためにほとんどの家で鶏を飼っていました。
なので、ある年齢以上で知らない人はいないでしょう。
答えは、鶏のお腹の中にあって、まだ生まれる前の卵のことなんです。
実は、当時は豚肉や鶏肉を買って食べたくても高価なため、まれに、
飼っている鶏をしめて(殺して)食べることがあったので、
キンカンがどこの部分か知っているんでいるんですね。
現在では、目にする機会はあまりありませんが、たまにスーパーで
見かけることがありますから、気を付けて見てみてください。
なので、今回は、キンカンがどんなものなのか、またおいしい食べ方や
味についてもお伝えしていきますね。
鶏(にわとり)のキンカンってどんなもの?
丸くて黄色いのが「キンカン」で、白っぽいところを「ヒモ」といいます。
1本のヒモにはキンカンがいくつも付いていて、小さいものを含めると
10個以上のキンカンがブドウのように付いています。
写真では、ヒモと小さなキンカンが集まってまとまっていますね。
専門的には「キンカン」の部位は卵胞と言い、「ヒモ」は輸卵管と
いうそうです。
キンカンは体内にある未成熟の卵ですから殻と白身の部分は、これから
形成されて産み落とされるんですね。
ヒモは雌のにわとり1羽に1本しかありませんから、ヒモとキンカンの
1セットはとても希少価値の高いものなんです。
キンカンのおいしい食べ方は?
キンカンはゆで卵の黄身のようなモソモソの食感とは違って、もう少し
しっかりした感じです。
ヒモの部分も味はあっさりしていますから甘辛く煮込むのがおいしいです。
昔のわたしの実家では、鶏のレバーと一緒に甘辛く煮ていましたよ。
最近食べたのは、30年くらいも前なのに食感や味をはっきり覚えているは、
きっと、見た目のインパクトが強かったからかもしれません。
さて、一番簡単な調理方法は、まずキンカンを湯通して、その後、市販の
焼き鳥のたれにみりんとお酒を加えて煮込むのがおススメです。
お酒を加えることで味がよく浸み込みますよ。
なお、癖のない淡白な味なので、濃い目の味に仕上げるのがポイントです。
また、その他の調理方法はクックパッド(料理サイト)などで、
『鶏キンカン』で検索するといろいろなレシピがご覧になれますよ。
キンカンはどこで買えるの?
スーパーで購入できますが、いつでも店頭に並んでいるというわけでは
なさそうです。
もしお店頭にあったらラッキーですから、ぜひ食べてみてくださいね。
値段は鶏のレバーと同じくらいだったと記憶しています。
始めて見るあなたには、ちょっとグロテスクな見た目に一歩引いて
しまうかもしれませんが、栄養満点ですよ。
お店で食べるならここだけ!
外食でいただくならば居酒屋さんしかないでしょうね。
わたしは居酒屋さんの焼き鳥でしか見たことがないんです。
焼き鳥のメニューには普通「ちょうちん」と書かれていますよ。
「ちょうちん」の名前の由来はキンカンがひもに吊るされた提灯に
見えるからだと聞きました。
ほかにはそのまま「きんかん」あるいは「玉ひも」となっている
こともありますよ。
このキンカンは一羽の雌のにわとりに1つしかありませんから、
「ちょうちん」のある居酒屋さんは焼き鳥にかなりこだわりのある
ご主人なのではないでしょうか。。
まとめ
「キンカン」とは鳥の体内で成長途中の未成熟の卵のことです。
ほとんどの人が知らないのは、雌のにわとりからしか取ることが
できませんし、一羽の雌に一セットなので、市場に出ることが少ない
ためでしょう。
数が少ない割にそれほど高価ではないので、もしスーパーで見かけたら
是非一度食べてみてくださいね。
特に、親しい友達や親せきなどが集まる会食の席で、キンカンの
料理を披露すれば盛り上がること間違いなしです!!