お守りを知人からもらったんだけど、お守りをもらったりするのは
マナー違反になったりしないのかなぁ?
マナー違反でないにしても、もらったお守りのご利益(ごりやく)は
受けられないのではないか、と悩んでしまいます。
こんな気持ちでいては、お守りをいただいた方にたいしても、感謝して
よいのかどうかも決めかねてしまいますね。
それに、なによりもこのお守りをどうしてよいの分かりませんよね。
なので、今回はお守りを人からもらうってどういう意味があるのかを
お伝えしていきますね。。
お守りを人からもらってもいいの?
お守りを人からもらうのは良くない、と思っている方はけっこう多い
んですが、お守りを人からもらうのはマナー違反でも、いけないことでも
ありません。
そして、もらったお守りのご利益(ごりやく:神仏からのお恵みのこと)も、
もちろん得られますよ。
なぜなら、江戸時代から庶民の間では、代表者がみんなの代わりに参拝して
神仏の御利益・恩恵を持ち帰って、みんなに分け与える代参(だいさん)が
日本各地で行われていたんです。
有名な遠方の寺社を参拝することは庶民にとって、時間と費用を考えると
誰もが出来ることではありませんでした。
なので、伊勢神宮や善光寺のご利益を得たいという願いから代参という
形をとっていたんですね。
(出典:世界大百科事典 第2版【代参】)
この代参という慣習はお守りを人からもらうことと同じ考え方なんです。
ですから、お守りをくださった方に感謝してよいことなんですね。
人からもらったお守りにご利益はあるの?
お守りを人からもらうことになにも問題はないんですが、ただ、もらった
あなたの心情によってご利益があるかどうかが決まります。
つまり、もらったお守りのご利益はあなた次第ということなんですね。
ちょっと分かリ難いかもしれませんが、お守りの意味を知っていただければ
理解しやすいです。
辞書で【守る】を調べると「目(ま)守(も)る」と記載されていました。
その個所を引用させていただくと以下の通りです。
・大切な物が失われたり、侵されたりしないように防ぐ。
・目を離さないでじっと見る。見守る。
・大事にする。世話をする。
(出典:三省堂 大辞林 第三版 )
人は弱いものですから、努力している途中で疲れて挫折してしまうこと
だってあります。
そんなとき、あなたの信頼する人に見守られていれば、気を取り直して
また頑張れますよね。
見守ってくれるのがあなたの信じる神様や仏様ならば、なおのこと、
辛い試練であっても頑張れると思います。
つまり、お守りを持つ意味は、あなたが努力をして願いを達成する姿を
見守ってもらうという形でバックアップしてもらうということなんですね。
なので、お守りのご利益があるかないかは、あなたがもらったお守りを
心から頼りにできるか、どうかにかかっているというわけです。
信頼できるお守りとは?
人からもらったお守りにご利益があるかどうかは、あなたがそのお守りを
心から信頼できるかどうか、にかかっているんですね。
最も信頼できるお守りというのは、自ら神前に参拝して、そのときの一番
の願いを念じて授かったお守りではないでしょうか。
希望に満ちた晴れ晴れとした心が宿っているお守りが最強だと思います。
でも、病気などで参拝できないときに代わりに参拝していただいた時の
お守りにも、その方への感謝の気持ちも加わって、ご利益が得られる
はずですよ。
ほかにも、人からもらうお守りには、旅行のお土産としてのお守りや
手作りのお守りなどがありますが、誰からもらったお守りなのかによって
信頼度が違ってきますね。
言い方を換えると、信頼できるお守りかどうかは、あなたのためにお守りを
準備してくれた方に感謝できるかどうかなんです。。
お守りを複数持っていても大丈夫?
自ら参拝して授かったお守りのほかに、人からいただくこともありますから
複数のお守りを持つこともありますよね。
お守りにはあなたの願いが込められているだけでなく、神様や仏様の心も
宿っていますから、神様同士が喧嘩をしてしまうことはないのでしょうか。
現世の様々なしがらみの中で生きているわたしたちが、そんな疑問を持つのは
無理もないことですが、安心してくださいね。
神様仏様はこの世を超越した異次元の存在ですから、そんなことに囚われる
ことはありません。
むしろ、あなたの気持ちが分散してしまうのではないか、と神様は心配して
いますよ。。
出典:「お神札、お守りについて」 神社本庁
お守りのご利益がアップする持ち方は?
お守りはいつも身に着けていることが基本です。
「わたしはこうして頑張っています!見守っていてください!」と、
いつでもお守りに向かって心の内でつぶやけるようにです。
できることならば、見えるところか触れやすいところにあれば、
あなたの気持ちをいつも落ち着かせるのに効果がありますよ。
また、家に置いていても構わないのですが、その場合は神棚に置いて
おくのが丁寧な保管方法です。
もし、家に神棚がないという場合は棚やタンスの上で、白い布を
敷いた上に置くのが良いと言われていますよ。
その場合には目線より上になるように、目につきやすい明るい場所に
置くといいようです。
気を付けて欲しいことは、お守りには神様も宿っていますからタンスの
引き出しにしまい込んでしまったりしないでくださいね。
守らなければいけないお守りの扱い方
お守りが不要になったときの処分の仕方には決められた方法があるので、
これだけは守ってほしい3つのルールを紹介しますね。
①ご利益が終わったと思ったら、感謝して「お焚き上げ(おたきあげ)」を
してもらいましょう。
お守りを授かったところとは違う神社やお寺でも構いませんが、
神社のお守りは神社へ、お寺のお守りはお寺に返納してくださいね。
「お焚き上げ」とは
お焚き上げとは、お守りなどの魂が宿っているものを処分するのに、神社や寺院で焼いて供養すること。
②お守りを一般のゴミとして捨てるのは絶対にNGですよ。
もし、自宅でお守りを処分するのであれば、白い紙の上に
お守りを置き、そのお守りに感謝を込めて塩を振ってから
包んだうえでの処分ならば捨てても大丈夫です。
③お守りの中身を見てはいけません。
お守りの中には何が入っているのか興味がありますよね。
でも、お守りは神仏への信頼の上に成り立っていますから、
興味本位で中身を出したり、見たりしないようにしましょう。
参考までに、お守りの中には神様の名前や絵が描かれた「内府(ないふ)」
という小さな木板や紙が入っているそうですよ。
まとめ
お守りを人からもらうことにはなにも問題はありませんし、もらった
お守りのご利益を得ることにも支障はありません。
お守りの意味というのは、あなたが願いを叶えるために努力する姿を
神様や仏様に見守ってもらうことにあります。
なので、お守りのご利益が得られるかどうかは、もらったお守りへの
信頼度にかかっているんですね。
つまり、あなたの代わりに参拝に行ってもらったお守りでも、旅行の
お土産のお守りでも、ご利益があるかないかはお守りをいただいた方に
感謝できるかどうかなんです。
なので、人からもらったも守りのなかで最強のお守りは、あなたが尊敬する
人、または愛する人からもらったお守りだといえますね。